12月14日、福岡ソフトバンクホークスが西武からFA宣言した山川穂高内野手の獲得が決定的になったとの報道。18日に球団から発表された。
山川は人的補償対象選手となるため、今回は個人的に希望するプロテクトリストを作った。
プロテクト必須(20人/28人)
主力(11人)
有原 藤井 松本裕樹 大関
甲斐
牧原大 三森 周東
近藤 柳田 栗原
プロテクトから漏れることはありえない主力12人。
センターラインの中堅(2人)
川瀬 野村勇
主力ではないが今宮の次のショート候補2人。
これより下の世代は戦力外候補の川原田と高卒1年目のイヒネだけという層の薄さで、取られたら致命傷。
先発かスラッガーで期待の若手(7人)
大津
吉田 渡邉
イヒネ 井上 リチャード
正木
先発か中心打者としてチームを引っ張るポテンシャルがある若手。
プロテクト外(17人/22人)
ベテラン(4人)
武田
嶺井
今宮
中村
今宮はここ2年ショートとしては打ってくれているが、今年はUZR-11.3と12球団でワーストの数字を残してしまった。
西武側にしてみても、源田のバックアップとしては高年俸のベテランでコスパは悪いだろう。
中村もここ数年試合こそ出ているがチームを引っ張る活躍はできていない。
1軍で結果を残せていない中堅(4人)
杉山 笠谷
谷川原 海野
来年戦力外候補になってくる中堅4人。
谷川原は甲斐に次ぐ第2捕手としての期待もあるが、年齢の割に実績が無くプロテクトは間に合わない。
期待できる成績を残せていない若手(8人)
風間 松本晴 長谷川 木村光 田上
牧原功汰
川原田
笹川
2021年ドラフト1位風間は制球難が直らず2軍にすら出てこれていない。
期待できるがスラッガーじゃない若手(1人)
野村大樹
野村大樹は1軍では代打での出場が中心で83打席OPS.537。2軍では149打席OPS.888だった。2軍成績こそ年々良くなってきているが、今期も本塁打が1軍での1本だけと小柄で長打力も物足りない一三塁手となると優先順位は低くなる。
当落線上(13人)
13人から5人をプロテクト外にする必要がある。
ベテラン先発(3人)
東浜 石川 和田
先発投手だがベテランの3人。
石川は今季チーム最多の125回を投げたが、先発陣では最も悪い成績となってしまった。
和田は高年俸の大ベテランだが、主力の先発として優先度は高い。
和田>東浜>石川
1軍先発・リリーフ(1人)
板東
板東は今季先発で11試合、中継ぎで19試合に登板し83回を投げた。先発でも中継ぎでも突き抜けられず便利屋になってしまっている状況。
年齢も若くなく優先度は低くなってしまう。
1軍中継ぎ(4人)
津森 又吉 甲斐野 田浦
主に勝ちパターン以外で1軍を支えている中継ぎの4人。
田浦は数少ない左腕として優先度は高い。
又吉は年齢と指標から優先度が低くなってしまう。
田浦>津森≒甲斐野>又吉
先発かスラッガーで期待の若手(2人)
木村大成
生海
木村大成は今年3軍戦で22試合69回を投げて防御率1.04、優秀な指標を残した。2軍ですら実績の無い高卒2年目の投手ではあるが、1軍にも2軍にも先発で期待できる若手がほとんどいないホークスの現状を考えるとプロテクトの優先度は高い。
生海はルーキーイヤーの今年、2軍で269打席、本塁打8本、OPS.681で1軍でも21打席を経験した。
まずまずの成績だったが、スラッガーとして期待したい選手。
期待できるが中継ぎの若手(2人)
尾形 大野
尾形は1軍登板は12試合だけだったが、2軍では46回、奪三振率11.54、与四死率2.74、K/BB4.54と無双した。来季への期待は大きいが、年齢が中堅に差し掛かることがネック。
ルーキー大野も3軍で中継ぎとして44試合に登板し防御率1点台の好成績を残した。ただドラフト4位、身体的にも恵まれていないことを考えるとプロテクトの優先度は高くない。
期待できるがスラッガーじゃない若手(1人)
今季375打席OPS.696と一定の活躍は見せたが、本塁打0本と長打力が無く守備走塁でも目立ったものを持っていないため優先度は下がってしまう。
プロテクト8人
津森 甲斐野 和田 尾形 田浦 木村大成
柳町 生海
プロテクト外5人
又吉 東浜 石川 板東 大野
感想
獲得の報道が出た時は、騒がれてた選手というのもあったし、なによりも若手厨・生え抜き厨の自分としては当然がっかりした。
ただ、人的補償がある代わりに成功率のかなり高い外国人ガチャを回したと考えたら大きすぎる補強。
ウォーカーと山川、外国人打者の補強は多くてもあと1人でいい。
追記(2024年1月11日)
11日の朝、西武が人的補償に和田を指名する方針を固めたと日刊スポーツが報道。
しかし同日の夕方、球団から甲斐野が移籍することが発表された。
和田の報道が出た時の心境は驚き・悲しみ・安心。
まず、西部は先発が豊富に見えるうえにドラフトの1位2位で評価が高かった即戦力先発投手を指名できたから、若手ならともかく高年俸のベテランを選択したのが意外だったこと。
また、和田は最終的には個人的プロテクトに入れたとはいえ当落線上の1人だったから、和田がプロテクト漏れしていたことに納得はできるものの、すなわちフロントが今年勝つことより将来を選んだことも意外だった。
和田は言うまでもなくホークスのレジェンドだから悲しかったが、同じ当落線上だった木村大成や若手スラッガー候補が取られなくて安心したのも事実。
球団から甲斐野の移籍が発表された時の心境は、和田の報道は何だったんだという困惑と安心。
先発でレジェンドの和田と比べると、甲斐野は中継ぎだし際立った成績を残せていないため。
また、朝の報道と合わせて日刊スポーツから、西武が和田の指名をホークスに打診したが「チームの顔の流出に対する反響の大きさなどを鑑みて、両球団が話し合って急きょ方針を転換」したとの報道が出た。
これが真実だった場合、ホークスと西武が話し合ったという状況に疑問がある。人的補償として和田に「決定」ではなく「打診」したというのも不可解、それに対してホークスが従うだけではなく話し合ったというのも不可解、そして西武側も方針を転換したというのも不可解。
また、これも2つの報道が真実だった場合の問題は和田がプロテクト外だったことが明らかになってしまったこと。情報を漏らした人物には何らかの処分が必要だと思う。